【飲食コンサル事件簿】第1回『会議が社長の説教と井戸端会議で120分…!?』

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私が初めて、ある企業の幹部会議に参加したときの話です。社長からこのような会議開始の言葉がありました。

 

「今日はみんなの話から聞こうと思う。で、最後に俺のほうから一言話したいと思う。その前に、5分間だけ話す時間をもらう…」


そして、社長の話は5分間… のはずが、延々しゃべり続けています。その時間は、なんと120分!!結局、社長が宣言した「幹部からの話を聞く!」というような場面を見られることはありませんでした。

 

会議ではなく、最初から最後まで社長の一方的な説教だけで、貴重な会議が終わってしまった。しかも、最初は説教… 途中からはグチになる。また時には、単なる座談会と言うか、井戸端会議をやってる。どんどん脱線していき、しまいには社長のプライベートの話までし始めた。これでは会議が完全に社長のストレス発散の場になってしまっている。

 

社長は説教をしたり、言いたいことを言い切ったりするだけだから、会議が終わるとスッキリするだろう。しかし、社員はそのおかげで、ストレスは溜まる一方だ。これじゃ会議の意味もないし、社員はしらけるよね。

 

この会社の会議は毎週行われていますが、毎度、社長の説教ばかりが長く、具体的なことは何1つ決まらなかったらしい。これでは、業績は上がらない。景気が落ち込んでいたり、飲食店の売上がなかなか上がらず、経営者が説教したくなる気持ちもよく分かります。

 

しかし、会議は物事を決定する場であって、説教すべき場ではない!と私は思っています。説教をやるにしても、個々にやらないとしらけてしまう。会議で名指しして説教をしていたら、社員のモチベーションがあがるわけがない。

 

私の会議のやり方は事前に会議で話し合う資料を作り、全員に事前に渡してある。また、事前の資料には項目ごとに責任者も決まってるいるので、会議当日はその資料に沿って進めて行くので、脱線もなく、スムーズに進む。会議は元来、課題点や未解決事項が事前にわかっていて、会議の中で解決、決定していくものです。

 

その後、私は、この会社の会議を全面リニューアルさせました。社長のストレス発散の会議を交通整理して、幹部がスッキリする会議に変えました。毎週の幹部会議は「PL」や「FL」の数字について、責任者とのやり取りが中心です。

 

社長には、我慢してもらい、質問以外は、最後の総評だけにしてもらったら、内容が充実しているから、社長の話も10分で終わるようになった。

 

店舗会議は、月に1回、第2週に店舗でやることにしました。店舗会議は数字より、お客様満足度が中心です。

 

会議は目的を単純明確にする。

 

・毎週の幹部会議は数字会議。

・店舗会議は店舗のアルバイトも入れた、モチベーションアップ会議。


以上が、私の考える会議のポイントです。

 

この会社は、この3ヶ月で業績が上がったので、社長は会議ではおとなしくなりました。でも、社長は今度は、何処でストレスを発散してるのかな!?

 

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